【書評】ブルー・オーシャン戦略論論文集
こんにちは、まだまだ東京は肌寒さがまだ少し残って布団から出にくい状況ですね。
今回はブルーオーシャン戦略について思うところを書いていければと思います。
ブルーオーシャン戦略とは他社とどのように差別化を図り、新規事業を創造する戦略を指します。アメリカのINSEADとおいう世界トップのビジネススクールの教授であるW・チャン・キムとレネ・モボルニュによって提唱されました。
このブルーオーシャン戦略を読もうとしたきっかけは日本の中ではイノベーションが起こりにくいという言葉を何かの論文で読んだのがきっかけです。
日本はもともと世界の中でも特許の取得数が世界第二位でソニーのウォークマンなど
世界の価値観を変えるようなアイデアを有していた国なはずです。
しかし、世界で活躍する大企業の数もやはり世界と比べると少なく、そこで世界を惹き付けるような斬新な発想が出てこなくなってしまった理由は何かと思い、海外特にイノベーション企業の多いアメリカのシンクタンクはどのようなアイデアやフレームワークを持っているのかが気になったからです。
個人的にはこれまでTOP10に入るくらいかなり良い本でした。正直恋愛でもビジネスでも勝負事でもなんでもブルーオーシャン戦略は活用可能だと思います。
この本のエッセンスとして一番活用できるなと思ったのが「価値曲線を変える」という部分です。価値曲線とは一つのモノを対象にして全体価値の分布を表す曲線です。
例えば僕は行ったことがありませんがシルクドソレイユというサーカス団体がありますよね。この中で価値の具体例を挙げていきます。シルク度ソレイユは火喰い芸(en)の大道芸人だったギー・ラリベルテが、1984年にカナダ・ケベック州で設立したエンターテイメント集団、及びそれを管理する会社の名称です。今では全世界で活躍しています。
シルクドソレイユはまさにブルーオーシャン戦略を見事に利用しています。
なぜならシルクドソレイユが世間に出る前サーカス団体の定石を大きく打ち破ったからだと言えます。
その当時サーカスの定石は
スリーリング(隣接する3つのリングで観客に同時に3つのショーを見せる形式)が一般とされていました。また、動物を使う事でスリリングなショーをする事も定石とされていました。なんとなく想像はつくのではないかなと思います。
ですが、シルクドソレイユはこれを真っ向から否定しました。
シルクドソレイユは当時必然とされていた動物の使用を動物愛護団体などの目線や動物の飼育、保険、輸送には大きなコストがかかるため廃止。また、出演する芸人はさほど観客にとってはスター扱いされていないという分析から芸人の数でコストもかさむためスリーリングも廃止、従来のコスト構造による売店の高単価という基準もコスト削減によって安価に設定するというこれまでの業界の基準を破壊しました。
この戦略の肝はサーカスの業界で顧客にとって最も望まれているものの価値を最大限に高め、さほど必要とされていない箇所を最低限にとどめるという工夫であると僕は思います。
こういった価値の最大化と低コスト化によってコストは大幅に削減し、業界トップの利益を誇る最強サーカス企業に成長しました。これまでの差別化&価値向上とコスト削減は両輪では回せないという考えを打ち破ったということです。
ここで自分自身に当てはめて言えることはなんでしょうか??
自分の中の得意分野を研ぎ澄まし、さほど必要でもなさそうな事にきを取られる時間をなくすことなのではないかな?と思います。
そこが見つかりそこに対して努力さえすれば大きく自分の視野と人生の選択肢は急速に広がるのかと思います。